2010年5月4日火曜日

アイドル評論(12)GIRL NEXT DOORコンプレックス


自分が思う「アイドル」の定義を形成するモノの一角であるのが
まともな熟語では言葉に尽くし難い、その「キラキラ感」であります。

カリスマ性やスター性なんて言葉にもニュアンス的には近いかも知れませんが、
「パフォーマンスを見たい、と思わせる歌手」こそをアイドルだと思っているボクとしては
乱暴にカテゴライズすれば安室ちゃんも、浜崎も、Tommy february6も、
pizzicato fiveなんかも、すべてアイドルな訳です。
自分自身の主観であるコトさえ踏まえればスキルという、意外と曖昧なモノより、
わかりやすくある種のジャッジ材料になる気がしませんか?

そもそも何故これほどまでに「アイドル」と呼ばれるコトが忌み嫌われるような時代に
なってしまったのか、というコトに対して怒りと憤りを感じたコトから
そんな結論へと流れていった訳なんですが、それというのも
過剰に「自分らしさ」「自主性」「自意識」みたいなモノを有り難がりすぎる傾向
というモノが一因に挙げられる気がして
それが古くはアイドル的でありながら自ら作詞をこなす
ョンキョン森高hitomi的なラインを経て、
デビュー当時の浜崎あゆみが持つ一種尾崎豊イズム的な内省的な歌詞世界という形で
一つのモデルケースが出来上がってしまった、と。
それを方法論化し量産されてったのが、
昨今の「ささやき泣き歌ディーヴァ」勢なのでは?

そもそも自我を全面に出すコトなく、ファンタジーを体現してみせるコトこそを生業とする
旧態式のアイドルなんて、「自分がないみたいで」恥ずかしいし、ダサイという結論?
西野カナちゃんあたりを聴いて、彼女の描く歌詞に涙してるような
ティーン〜20代女子あたりにも根強くその心理は息づいてるのでしょう。

でも、それは「美奈子 with ワイルドキャッツ」や菊池桃子がラ•ムーをしてたコトが
=「作詞」という大義名分にそっくりすり替わっただけに見えますがねぇ。。

そこ行くとこのGIRL NEXT DOOR、わかりやすく「突っ込み所満載」なスタンスを
潔いぐらい貫いてるという意味で評価出来る部分もありますが、

それでもやはり思うのはアイドルと呼ばれるコトを回避する名目での
バンド名であり、メンバー編成であるように見えるのはボクだけでしょうか。
そして無理矢理バンドであるコトをうたうそれ自体に、
「アイドル的に扱われるコト」への嫌悪感を嗅ぎ取ってしまう、と。

音楽性のポップさともチグハグ!

ほぼ、ボーカル千紗ちゃんのソロワークと化してるミュージックビデオでは
ちょっとタダゴトじゃない完成度を連発してる姿に反して
音楽番組などでの場面での、画としての古くささには苦笑。

「狙って」なんだとしても、言いたい!
これだけ褒められたモノを作れてるんだから、アイドルと呼ばれたっていいじゃない?!

早い話が、ある種のアイコンとしての千紗のソロプロジェクトでいいじゃない?
っていう。
「アーティスト」を自称するコトでギリギリ生きながらえてる層をしり目に
この2010年代自らアイドルを自称し、キラキラした存在感をアウトプットしまくるのも
なかなかにオツではないでしょうか??

そう思わせる程に、人を惹き付ける確たるキラキラ感がここにはある!!

そして、アイドルとして呼んでさし上げるに足る「格」がここにはる!と。

という訳で何かと批判の多い通称ガルネク、
勝手に見切りをつけるには勿体ないぐらいの秀作PV作品「Infinity」を徹底評論!でっす!



このビデオの素晴らしさをどう説明したものでしょうか?!

デビュー以来、スペシャルサンクス的にアレキサンダーマックイーンのクレジットがあったり
レーベルサイドがターゲット層としてる世代にわかるのか?
っていうモード寄りなファッションでPVに出ていたり
楽曲の意味する古くささとは微妙にちがう、どこか懐かしさやベタさを感じさせる、
トータルの意味のでの、アートワークのオールドスクール加減。
そこにお金をかける?!っていう疑問はありながらも
そんなベックスの気合いが、今作に置いて一気に爆発したといった所なのでは?

もしかしたら「偶然の産物」なのかも知れませんが
用意周到な計算に基づいたクオリティーだと思わせる完成度なのだから大したもの!

たとえば、チープとも言い換えられそうなシンプル加減。
たとえば、背景はカラーボールがぶつけられる白一枚の壁ワンシュチュエーション
安っぽい衣装、一応60年代意識なヘアメイク、あとはダンサーを用意というもの。

もはや「化学反応」としか言いようの無いグルーヴなんです。

ブレイクダンスとロボットダンスと、チアリーディングをミックスしたようなキッチュな、
それでいて超アクロバティックな振り付けは息ぴったりで、見ていてホントに気持ちがいい!
そんなダンスの度にいちいち可愛らしく揺れるボリューミなヘアやスカートのフリル。
そして何よりこのボーカルの子が、踊れる素材じゃなかったら成立しなかった訳だし。
ミラクル。

こうなっちゃうと、
到底21世紀にレコーディングされたとは思えないこんな楽曲だって
元気があって、なかなか悪くない!っていう風にヒッパラれもする訳です。。うまいねえ。

こういう奇跡があるから、やっぱりエイベックスは侮れないね☆


そして注目の新作もこのほど、ついに解禁されました。


モチーフにした対象も潔いぐらいにわかりやすく、
こういう落としどころのうまさ、面白くていいですね〜。

この調子で突っ走れ!


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