2010年6月2日水曜日

アイドル評論(18)太陽とシスコムーンコンプレックス


古くからのハロプロファンにとっては、全然大袈裟じゃなく
一生忘れられないミラクルイヤー「1999年」。
あの世紀末ニッポン時代に
ノストラダムスの大予言に置ける恐怖の大王以上の猛威を振るった
言わばハロプロ第一世代の華麗なる面々の中から
今回は featuring 太陽とシスコムーン!
ハロプロクラシックスの底力、
新参ヲタにこそ味わって欲しいという願いを込めて!


初期Hello!Projectを支え、圧倒的なハイクオリティ・ナンバーと絶妙なパフォーマンス、
唯一無二の水商売的に下世話な色香という名の個性で、今日のハロプロの在り方をも今尚支える
ハロプロを語る上で欠かせない最重要グループのひとつ。


リリースしたすべてのシングルとアルバムが何れも劣らぬ完成度を誇り
中でも最初から最後まで全部良い、1st ALBUMにして代表作「Taiyo&Ciscomoon 1」という恐るべき名盤は
ハロプロに置いては勿論、ニッポンのアイドルシーンに置いても指折りの一枚となっています。



新参ファンが、とにかく手っ取り早く1999年当時のハロプロの素晴らしさを体感したいと思うなら、
コレと、タンポポの1stアルバムモーニングの2nd、この3つを抑えとけば
全然大袈裟じゃなく間違いじゃないでしょうっ!
ちなみにその3枚とも1999年発表だったりします!

さて、そもそも彼女たちは、1998年にASAYAN企画のひとつである 
「芸能人新ユニットオーディション」に置いて抜擢された4名によって結成されたユニットでした。

元大阪パフォーマンスドール所属で、後年ハロプロライブに置いてちょっとどうかと思うアグレッシブなMCブリを発揮したあっちゃんコト稲葉貴子、ソウルオリンピック代表選手だった信田美帆、
小湊流家元出身の民謡歌手•小湊美和、そして、中国に置いて歌手活動を行っていたRuRuの4名という
当時の中澤裕ちゃんをも遥かに上回る、アイドルをやるにしては超規格外なメンツが揃いぶみ。

すべてに置いても、「萌え」&「可愛さ」至上主義的な現在のアイドルシーンとは桁違いに
超オルタナな、この当時のハロプロならでわのユニットであったのでした。

1999年4月に早くもドロップされたデビューシングルである、上述「月と太陽」は
ウィークリーチャート6位以内に入らなければ即刻解散という
ASAYAN的としか言いようの無い企画を挟みつつも、見事そのハードルをクリアし4位をマーク。

以降2nd SINGLE「ガタメキラ」を筆頭に、名曲だけを矢継早にリリースしていくのでした。





彼女たちの音楽性を端的に言い表せば、当時のモーニングやココナッツのシングルと同様に
洋楽志向のクールで渋いダンスミュージック・テイスト満載で、
過不足なく説得力を感じさせるまさに “等身大” な性愛路線の歌詞世界観とのコントラストも
つんくがあえてギミック感を排除し、のびのびと、それこそ等身大な目線で
描いてるようにも見えます。その上での彼女達の持ち前の器用な力量も手伝って
見事としか言えないネクストレベルとなっております。

言うなれば、歌謡曲と、ダンスミュージックと、夜の匂いを華麗に融合させた絶妙な世界観!

これら楽曲を聴いてもらえただけで、ハロプロクラシックスの真価、
ご理解いただけるのではないでしょうか?

それと同時にこの当時のつんくの神がかった凄まじいまでの天才ぶり、
何故あれほどまでに彼が当時「時代のきゅうじ」と呼ばれたのか、その理由も
少なからずわかる所ではないでしょうか。

おそらくほぼ企画もの的なコトを理由として一時的にメンバーから小湊が外されたり
「T&Cボンバー」に改名させられたりもしつつ、2000年10月の解散まで
このクオリティを徹底させたアティチュードはまさに奇跡。
むしろ常に背水の陣に立たされていた彼女たちのど根性、それによる鬼気迫る歌い込みこそが
最も伝説的でしょう。「ぬるさ」が微塵も無いと言うか。


ちなみに、コレら彼女たちの作品は、松浦亜弥℃-uteらがカヴァーしており
それらを聴くにつけなんだか妙に複雑な気分になりつつも、
つんくよ、あの頃のミラクルをもう一度!と願うのも人情として当然の話。
2008年のメガベストリリースの際もそれを契機とし、期間限定ブログや、
RuRuを除いたメンバーによるイベントでの一時的再結成など嬉しいサプライズもありました。
やはり、この4人でまたパフォーマンスみたいですね。

シングル以外にも、アルバム曲やカップリングなどでの傑作も多数。
特にシングルのカップリングにほぼ毎回収められていたリミックスも選り取りミドリ☆


コチラは、GTSによるよりハウス色を強めフロア対応型にブラッシュアップされた「ガタメキラ」!

ちなみにGTS•SATOSHI HIDAKAは、この他にも彼女たちにとって2枚目にしてラストアルバムとなった「2nd STAGE」収録のこれまた名曲「YES!しあわせ」も手がけています。


解散を前にした彼女たちの未来への希望を思わせる歌詞世界も妙に泣ける!
こんな快曲で締めくくられた、彼女たちの短くも濃厚な活動期間!

このまま、埋もれさせてはいけません。

心あるみんなでキチンと次の世代へと繋げて行きましょうねっ!



0 件のコメント:

コメントを投稿